ご存知のように、TOEICは文章を読むだけでなくリスニングもあるテストです。
しかし、我々が受けた学校の英語の授業は文法とか読解問題が中心で、リスニングをちゃんと勉強してきた人は少ないと思います。
そのためTOEICで、
リスニング問題を聞き取れない・・・
とお悩みの方も多いんじゃないでしょうか?
僕も英語をちゃんと勉強するようになったのは社会人になってから。
それまで、英語のリスニングを意識してやってこなかったので、リスニングには苦労しましたね・・・。
ぐれいと
そこでこの記事では、僕の経験を踏まえつつ、TOEICのリスニングが聞き取れない原因とその解決策を書きたいと思います!
ちなみに、これを書いている僕は、リスニングをがんばってTOEICのスコア955までいきました。
過去の受験で、少しでもスコアアップするために色々とやった経験を踏まえつつ、有益な情報を書きたいと思います!
もくじ
リスニングが聞き取れない原因
冒頭に申し上げたとおり、僕ももともとはリスニングがからきしダメでした。
しかし、その後リスニング対策をがんばって、リスニング問題で9割くらい点が取れるようになりました。
そんな今だからこそわかるのですが、リスニングのスコアを伸ばすには聞き取れない原因を意識しつつ対策をすることが大事!
あなたがリスニングが聞き取れないのは、おそらく以下の原因どれか(もしくは複数)に当てはまっているはずです。
- ネイティブの発音に耳が慣れていない
- 日本語に訳そうとしている
- 語彙力が足りてない
- 集中できていない
- 訛り英語に慣れていない
順に解説します!
1.ネイティブの発音に耳が慣れていない
リスニングが聞き取れない大きな要因の一つが、「ネイティブの発音に耳が慣れていない」です。
基本的に、ネイティブがしゃべる英語は、
- いくつかの単語が塊となって発音される
- 単語の一部が弱く発音されたり(弱形)、発音が省略されたりする
というかんじです。
裏を返すと、ネイティブが喋る英語において、単語一つ一つが明確に区切って発音されることはないわけですね。
こういったネイティブの発音に慣れていないことが聞き取りにくさの原因になっているのです。
例えば、
Would you like to make an appointment?
という英文は、ネイティブの人が発音すると、
ウッジュー ライクトゥ メイカン アポインメン?
のように聞こえます。
“Would you”や”make an”は塊になって発音されますし、”appointment”の語尾の”t”などはほぼ発音されません。
こういったネイティブの発音に慣れるためには、英語の音源(例えば、公式問題集のリスニングPartなど)を毎日のように聴き込むしかありません。
ただし、単に音源を聞き流しているだけでは効果は限定的です。(もちろん、やらないよりマシですが)
最初は短い文章からでいいので、英文を見ながらそれがどのように発音されているかを意識しながら音源を聴き込みます。
特に効果的なのがディクテーションとシャドーイングと言われる練習法です。
これをやることで、リスニングの聞き取り精度をぐっと上げることができます!
(ディクテーションとシャドーイングは後ほど解説します)
2.日本語に訳そうとしている
リスニングが聞き取れない要因その2は、聞こえた英語を日本語に訳そうとしているからです。
学校の授業ではたいてい英文を和訳させられるので、英語を聞くと無意識に日本語に訳している方も多いのではないでしょうか?
しかし、リスニングしている最中に日本語に訳していると、確実にナレーションのスピードについていけません。
その結果、理解が追いつかず、聞き取れないと言うことになってしまいます。
リスニングができるようになるには、
英語 → 意味
のように、聞き取った英語からダイレクトに意味を理解することが不可欠です。(巷風に言えば「英語を英語のまま理解する」でしょうか)
一方、英語を和訳して理解している場合は、
英語 → 日本語 → 意味
という処理が頭の中で走っています。
日本語に訳すというプロセスが余分に入っているので、英語を聞いてから意味を理解するまでの時間が長くかかってしまうわけですね。
では、「英語からダイレクトに意味を理解する」とは具体的にどういうことでしょうか?
例えば、あなたが”Thank you.”とか”Hello”と言われたときに、いちいち頭の中で日本語に訳さず、ダイレクトに意味を感じ取っているはずです。
これは「サンキュー」や「ハロー」といった表現が日本語でも普通に使われていて、わざわざ訳すまでもなく意味が理解できるからですね。
この感覚がリスニングでは大事なのです!
このように直で意味を感じ取れる単語や文章を増やすことで、リスニングについていけるようになります。
練習法としては、文章の意味を理解した上で、同じ音源を何度も巻き込むことですね。
そして、英語の音を聞けばぱっと意味(日本語訳ではなく「意味」です)が浮かんでくるような状態にすることが大事です。
注意点としては、日本語訳を極力挟まないようにすること。
たまに英語の直後に日本語訳の音声が入っているような教材を見かけますが、こういう教材は避けましょう。
3.語彙力が足りてない
英語を聞き取れない原因としては、そもそも語彙力が足りていないというケースも多いです。
知らない単語をいくら明確に聴き取っても、意味を知らなければ理解のしようがありませんよね。
この場合の解決策はシンプルに、英単語をいっぱい覚えて語彙を増やすことです。
なので、単語帳などを使ってどんどん英単語を覚えていけばいいのですが、注意点が2つほどあります。
- TOEIC対策用の単語帳を使うこと
- 単語だけでなく例文が載っている単語帳を使うこと
まず、一つはTOEIC対策用の単語帳を使うこと。
TOEICのスコアを伸ばしたいという目標があるなら、やはりTOEICでよく出題される単語を優先して覚えたほうが効率が良いです。
もう一つは、単語だけでなく、それを使った例文が載っていること。
単語と意味だけを覚えても、実戦でなかなか応用が利きません。
例文がある単語帳であれば、英文の中でその単語がどのように使われるかを意識しながら覚えることができます。
上記を踏まえて、語彙力の強化におすすめの参考書が、「TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のセンテンス」ですね。
こちらは、TOEICマニアの著者がTOEICでよく出る単語を厳選して、例文を組み立てたものなので、これを使って語彙力を増やしていくと効率が良いです。(ついでに構文解釈の練習にもなります)
これをしっかりやれば、リーディングはもちろんリスニングでもかなりのスコアアップが期待できます!
>> TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のセンテンス(Amazon)
4.集中できていない
聞き取れないのは、リスニングの際にちゃんと音声に集中できていないのが理由かもしれません。
Part3や4で、会話やナレーションが流れている最中に問題を解いたりしてませんか?
これをやると、どうしても音声に100%集中できず、大事なポイントの聞き逃しにつながるのでやめたほうがいいです。
リスニング中は、設問を読んだりマークしたりせず、音声のみに集中しましょう。
ぐれいと
ただ、上記以外にも、疲れで集中力が切れたり、できなかった問題を気にしすぎたりして、リスニングに集中できないことは往々にしてありますね。
こういった根本的な集中力やメンタルについては、一朝一夕で改善することは難しいですが、
- 本番形式の練習を繰り返す
- 英語にふれる機会を増やす
- マインドフルネス
詳しくは「TOEICのリスニングで集中できないときの対処法は?」を参照してください。
TOEICのリスニングで集中できないときの対処法は?5.訛り英語に慣れていない
リスニングが聞き取れないのは、訛り英語に慣れていないからという可能性もあります。
普段我々が耳にするのはアメリカ英語ですが、TOEICのリスニング問題では以下の4種類の発音が出てきます。
- アメリカ英語
- カナダ英語
- イギリス英語
- オーストラリア英語
特に、イギリス、オーストラリアといった国の発音(イギリス系発音)は、アメリカ発音とかなり異なる場合があるので注意が必要です。
特に要注意の訛り英語が以下の3つです。
単語 | アメリカ発音 | イギリス発音 |
---|---|---|
tour | トゥアー | トー |
advertisement | アドバタイズメント | アドバータズメント |
schedule | スケジュール | シェジュール |
これらの単語は、TOEICでよく出てきて、且つアメリカ発音とイギリス発音とが大きく異なります。
最低限この3つの単語を頭に入れておきましょう。
訛り英語について詳しくは「TOEICリスニング|イギリス・オーストラリア訛りで要注意の単語はこれ!」を参照してください!
TOEICリスニング|イギリス・オーストラリア訛りで要注意の単語はこれ!リスニングが聞き取れるようになるための解決策は?
では、上で挙げたような原因を踏まえつつ、リスニング問題が聞き取れるようになるためにはどうすれば良いのでしょうか?
上で挙げた要因の中でも、
- ネイティブの発音に耳が慣れていない
- 日本語に訳そうとしている
の2つは、根本的なリスニング力に関わるのでとりわけ大きな問題。
根本的なリスニング力を上げるには、毎日のように英語を耳で聴くことが不可欠です。
ただ、漫然と英語音源を聴いていてもなかなか実力はつきません。
単語一つ一つに意識を向けつつ、きちっと文構造を取りながら聞くことが大事です。
そのためには、特に以下の2つの練習法が有効です。
- ディクテーション
- シャドーイング
僕も昔は漫然とリスニング教材を聞き流していてなかなかリスニングが伸びなかったのですが、この2つの学習法を取り入れてから、劇的にリスニング力が向上しました。
ディクテーション
ディクテーションとは、
英文を聞き、それを紙などに筆記する
という練習法のこと。
ディクテーションをやることで、自分がどういった単語が聞き取れてないのかが明確になります。
ディクテーションは短めの文章(1, 2センテンスくらい)でやるのが良いです。(長文をやるのはかなり大変です)
公式問題集のPart1, 2の設問と選択肢が格好の教材になります。
シャドーイング
シャドーイングとは、
英文を聞きながら、それを追いかけるように発音する
という練習法のこと。
シャドーイングは比較的長めの文章が向いています。
うってつけなのが、TOEICのPart3, 4ですね。
最初のうちは、英語の音声を聞きつつ、英文を見ながらその後を追いかけるように音読します。
そして、慣れてくると、英文を見ずに聞こえたとおりに発音します。
その際、録音して聞き返すとより効果的です。
録音は面倒ですが、後に述べるスタサプではこの機能が備わっているので効率的にシャドーイングができます。
リスニングの練習に効率の良い教材
TOEICのリスニング対策におすすめの教材が、スタディサプリTOEIC(通称、スタサプTOEIC)です。
スタサプTOEICでは、カリスマ講師によるTOEICの対策講座、模試、単語集などが入っており、それらをスマホアプリやPCで勉強することができます。
スタサプTOEICがおすすめの理由の1つが、ディクテーションやシャドーイングが非常にやりやすいことです。
スタサプTOEICでは、すべてのリスニング問題に、ディクテーションとシャドーイングができるシステムが用意されています。(下の画像を参照)
※左:ディクテーションの画面。耳で音声を聴いて単語を入力する
※右:シャドーイングの画面。声が録音できるので、元の音源と自分の発音とを比較することが可能
- 文章が適度な長さで区切されている
- 簡単に音声を再生できる
- 声が録音でき、元の音源と自分の発音とを比較することが可能
など、ディクテーション・シャドーイングがやりやすい工夫が随所にされています。
これと同じことを市販の教材でやろうとすると、かなりめんどくさいです。
(実際に市販教材でディクテーション・シャドーイングを試したことがある人ならわかるはず…)
というわけで、スタサプTOEICはリスニングを短期間で強化したい人には、かなりおすすめです。
申し込みから7日間は無料で機能が使えるので、TOEICのスコアアップを狙っている方はぜひ試してみてはいかがでしょうか?!
※7日間すべての機能が無料で使えます
※新規入会特典あり!
スタサプTOEICについては、こちらの記事で詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください!
スタディサプリTOEICを徹底レビュー!【口コミと評判はいかに?】まとめ
というわけで、TOEICのリスニング問題が聞き取れない要因と解決策について書いてきました。
まとめると、リスニングが聞き取れないのは、
- ネイティブの発音に耳が慣れていない
- 日本語に訳そうとしている
- 語彙力が足りてない
- 集中できていない
- 訛り英語に慣れていない
というのが原因です。
また、上記の原因を踏まえて、解決策として、
- ディクテーションとシャドーイングで根本的なリスニング力強化する(スタサプTOEICが便利)
- リスニングに必要な語彙力は金のセンテンスで身につける
- リスニング中に問題を解かない
- “tour”, “advertisement”, “schedule”のイギリス発音を知っておく
が挙げられるという話でした。
ご参考になれば幸いです!
なお、TOEICのスコアを上げるには問題を解くコツを知っておくことが大事です。
詳しくは「【超基本】TOEICリスニングのコツとテクニック|これだけは知っておけ」を参照してください!
【超基本】TOEICリスニングのコツとテクニック|これだけは知っておけ