TOEICではリスニング問題を苦手にしている人も多いんじゃないでしょうか?
日本人だと学校で文法とか読み書き中心に勉強するので、英語のリスニングをやる機会がないまま大人になった人が大半だと思います。
僕も昔はリスニングがからきしダメで苦労しましたね…。
リスニング力を上げるには毎日地道に訓練することが不可欠ですが、手っ取り早くスコアを上げたいと思うのが人情というもの(笑)
そこで、この記事では、
リスニング問題がうまく解けるコツはないかなぁ…?
と考えてる人に向けて、僕が長年のTOEIC受験で編み出したリスニングがうまくいくコツを伝授します!
ちなみに、これを書いている僕は、TOEICのスコアが955です。
過去の受験で、少しでもスコアアップするために色々とやった経験を踏まえつつ、有益な情報を書きたいと思います!
ぐれいと
もくじ
【Part別】リスニング問題を解くコツ
TOEICはリスニング問題とリーディング問題の大きく2つに別れますが、どちらかというとリスニング問題の方が対策しやすいです。
そこで、リスニング問題であるPart1〜4について、パートごとの解き方のコツをそれぞれ解説します!
Part 1|目立つものに惑わされるな!
Part 1は問題用紙の写真を見ながら、写真の内容に該当する選択肢を選ぶ問題。
選択肢は音声で読み上げられ、問題用紙には記載されません。
Part 1を解くコツは、以下の通り。
- 写真に無いものは正解にはならない
- 写真で目立つものに気を取られない
- beenとbeingの違いを意識
- Part 1特有の単語を知っておく
Part 1のコツ1:写真に無いものは正解にはならない
まず、Part 1を解く上で知っておきたいのが、写真に無いものは正解にはならないということです。
Part 1は事実ベースのことを問う問題であり、写真に写っている事実が正解になります。(これがPart3や4になると、会話から推測されることを選ばせる問題も出ますが。)
裏を返すと、
写真に写っていないものに言及した選択肢は誤り
だということ。
例えば、スーパーマーケットの写真があったとします。
※イメージのために適当にネットで拾ってきた写真です
この写真に対して、”People are shopping in a supermarket.”みたいな選択肢は誤りです。
なぜなら、写真には人が誰も写っていないから。
もちろん、スーパーマーケットなので、どこかに買い物しているお客さんがいるのかもしれませんが、写真に写ってない以上それが正解になることはありません。
勝手に状況を脳内補完して惑わされないよう注意しましょう。
Part 1のコツ2:写真で目立つものに気を取られない
続いて、コツの2つ目として、写真で目立つものに気を取られ過ぎないということです。
Part 1の写真の中には、明らかに目立つ人や物が載っているケースがあります。
それを見ると、当然写真で目立つものに言及した選択肢が答えになるんだろうと思いますが・・・。
実は、裏をかいて、背景のどうでもよいものを描写した選択肢が答え、ということが往々にしてあります。
例えば、レストランでお客が座っている写真があったとします。
※イメージのために適当にネットで拾ってきた写真です
この場合、写真では明らかにお客(人物)が目立っているにも関わらず、「黒板にメニューが書かれている」とか「ランプが天井からぶら下がっている」みたいな選択肢が正解になったりします。
その一方で、”Some diners are holding glasses.”みたいな選択肢が引っかけとして用意されている、といった具体です。(写真では、glassを持っている人物はいないので間違い)
Part 1のコツ3:beenとbeingの違いを意識
Part 1でポイントになるのが、”been”と”being”の聴き分けと意味です。(スタサプの関先生の受け売りですが…)
両者の聴こえ方をあえてカタカナで書くと、
- being:ビーン (※ビーイングではない)
- been:ビン (※ビーンではない)
みたいなかんじになります。
この両者の聴き分けは慣れないと難しいので、意識して練習するようにしましょう。
また、意味としては、
- being:〜されている(現在進行形)
- been:〜された(完了形)
という違いがあり、これを意識することも重要です。
例えば、お店の前にダンボールが置かれているような写真があったとします。
※イメージのために適当にネットで拾ってきた写真です
選択肢に”Some boxes are being carried.”があるとすると、それは誤りです。
上記の文章だと「箱が今まさに運ばれている」という意味になるからです。
一方で、”Some boxes have been placed”だと正解です。
Part 1のコツ4:Part 1特有の単語・表現を知っておく
Part 1では状況を描写するような単語・表現がよく出るので、事前に頭に入れておきましょう。
例えば、
- stack / pile:積み上がる
- casting a shadow:影が映る
- surround:取り囲む
など。
あと、英単語としてはそれほどメジャーじゃないけど、なぜかPart 1でよく出る単語というのがありますね。
例えば、
- potted plant:鉢植え
- curb:縁石
なんかは知っておくと良いでしょう。
こういったTOEIC頻出の語彙力の強化におすすめの参考書が、「TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のセンテンス」です。
こちらは、TOEICマニアの著者がTOEICでよく出る単語を厳選して、例文を組み立てたものなので、これを使って語彙力を増やしていくと効率が良いです。(ついでに構文解釈の練習にもなります)
これをしっかりやれば、リーディングはもちろんリスニングでもかなりのスコアアップが期待できます!
>> TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のセンテンス(Amazon)
Part 2|テクニックを駆使!
リスニングパートの中でも最も対策のしがいがあるのが、Part 2です。
以下のツイートのとおり。
TOEIC600点くらいの人は、Part 2の対策をしっかりやるのがおすすめ
Part 2は、
✅100%リスニング問題(英文を読まない)
✅3択しかないので、消去法で解きやすい
✅比較的受験テクニックが通用する
という特徴があるコツをつかめば、短期間でスコアが伸ばせるよ💪
— ぐれいと@TOEICがんばるおじさん (@great_sci) September 16, 2020
Part 2は、問題形式が特殊で、且つ問題数も比較的多いので、対策をすれば比較的スコアを上げやすいです。
Part 2は以下のようなコツがあります。
- 消去法で解く
- 問題の文頭を意識して聴く
- Part 2のノリ(質問に真正面から応えない)に慣れる
- 似た発音の単語が含まれる選択肢は大体誤り
Part 2のコツ1:消去法で解く
まず、Part 2のコツの1つ目は、「消去法で解く」ということ。
消去法で選択肢を選ぶことはTOEIC全体を通して大事ですが、Part 2では特に重要です。
なぜなら、Part 2だけは3択だから。
1つでも選択肢を消すことができれば、あとは適当に選んでも50%の確率で正解です。
それから、Part 2だと、一見正しいか判断が難しい選択肢が結構出るというのもあります。
例えば、公式問題集のPart 2にあった問題で、
設問:Where can I find Ms. Lavison this afternoon?
答え:Do you have a phone number?
というのがありました。
Lavisonさんはどこにいるのか?と尋ねているのに、返答としてちょっと飛躍してますよね・・・。
この選択肢だけを聴いて、自信を持って正解だと判断するのはかなり困難です。
なので、こういう選択肢は保留にしておいて、残りの2つの選択肢が明らかに違うので、これを選ぶという解き方になります。
このように、消去法で解く(明らかに違う選択肢を排除していって、残った選択肢を回答する)というのを、普段から意識して行うようにしましょう。
Part 2のコツ2:問題の文頭を意識して聴く
Part 2の有名なテクニックの一つに「問題の文頭を意識して聴く」というのがあります。
Part 2はその性質上、ほとんどの場合設問が疑問文です。(たまに、肯定文のケースもありますが)
そのため、設問の最初の単語(例えば、”When”とか”Who”とか)が超重要!
文頭の単語1つが聴き取れるだけで、正解を導ける問題が結構あります。
例えば、
- 設問が”When 〜”で始まる → 時間に言及した選択肢が答え
- 設問が”Where 〜”で始まる → 場所に言及した選択肢が答え
- 設問が”Who 〜”で始まる → 人に言及した選択肢が答え
というかんじですね。
ただ、次に述べるように、質問に真正面から応えていない選択肢が正解になるケースもあるので、注意が必要です。
Part 2のコツ3:Part 2のノリ(質問に真正面から応えない)に慣れる
Part 2におけるノリに慣れることも重要です。
ここでいう「ノリ」とは、
- 質問をはぐらかす
- 質問に質問で返す
というようなことで、要は「素直じゃないかんじ」のやり取りです。
いくつか具体例を挙げると、
設問:”Could you set up the conference room?”
答え:”I have to leave for the client’s office now.”
設問:”When does the performance start?”
答え:”I’m not sure. Let’s check the schedule.”
設問:”Where should I set the projector?”
答え:”Please ask Jeniffer.”
というかんじですね。
このように、Part 2では、質問に対して真正面から応えていない選択肢が正解になるケースがかなりあります。
こういったやり取りは、リアルの世界の会話のノリに近いと言えますね。(普段の我々の会話でも、質問をはぐらかしたり、逆に質問で返すようなことがありますよね)
ただ、学校の教科書に載っているような文章だと、質問に対してきっちり質問に応えるものがほとんど。
多くの人はそういったきれいなやり取りに慣れているので、TOEICのノリに面食らってしまうんじゃないでしょうか?
「TOEIC L&R TEST パート1・2特急 難化対策ドリル」などで、Part 2の問題をたくさんやってこのノリに慣れるようにしましょう。
Part 2のコツ3:似た発音の単語が含まれる選択肢は大体誤り
もう一つ、Part 2の有名なテクニックの一つに、
設問に含まれる単語と似た発音の単語が含まれる選択肢は誤り
というのがあります。
TOEICのPart 2では、受験者を引っ掛けるために、設問に含まれる単語と似た発音の単語を入れた選択肢がよく出されます。
なので、その裏をかいて、似た発音の単語が含まれる選択肢は消去するというわけですね。
具体例をいくつか挙げると、
設問:”How’s the project going so far?”
選択肢:”I love my new sofa.”
設問:”Could you set up the meeting room?”
選択肢:”I’m glad to meet you.”
のようなかんじですね。
当然ながら、上の選択肢はどれも誤りです。
ただ、このような解き方はあまり本質的ではないので、ちゃんと意味を理解して回答できるようになりたいものです。
Part 3|話者の性別を意識
Part 3は、長めの会話を聞き、設問に対する正しい選択肢を選ぶ問題。(設問と選択肢は問題用紙に記載されている)
そのため、小手先のテクニックが通用しにくく、リスニング力と読解力が問われます。
と言いつつも、Part 3でもうまく解くためのコツは一応あって、以下の通りです!
- 設問の先読みでストーリーをイメージする
- 話者の性別を意識する
- 解けない問題は捨てる
Part 3のコツ1:設問の先読みでストーリーをイメージする
Part 3では、ナレーションが流れる前に設問を読んでおくこと(設問の先読み)が重要です。
先読みによって、事前にどういった内容が問われるかを把握できるので、
ナレーションの中で、設問の解答となるところにポイントをしぼって聴く・記憶に留める
ことができます。
先読みは、問題を早く解き終えて、次の問題がはじまるまでの残り時間を利用して行います。
なので、解答に迷っているとあっという間に時間が無くなるので、できない問題は潔く捨てるという思い切りの良さも必要になってきます。
リスニング問題の設問の先読みについては、「【TOEICリスニング】先読みした設問が覚えられないあなたへ」で詳しく解説しているので、こちらもどうぞ。
【TOEICリスニング】先読みした設問が覚えられないあなたへPart 3のコツ2:話者の性別を意識する
先読みの際には、性別とアクションしっかり紐付けて記憶することがポイント!
Part 3では、会話に必ず男女が一人ずつ登場します。(たまに3人の会話もありますが、その場合は男2女1又は男1女2になります。)
そして、設問も男女それぞれについて尋ねる問題が多いです。
例えば、
- 設問1:What does the man ask the woman to do?
- 設問2:What does the woman offer to do?
- 設問3:What will the man do next?
となっていたら、
男性が何かを女性に頼む
→女性が何かをしてあげる
→それを受けて、男性が次に何かをする
というように、男性と女性それぞれの行動が大まかに予測できますね。
このように、設問をしっかり先読みして、性別とアクションを紐付けた上で会話をリスニングすると、Part 3の正答率が上がってきます。
Part 3のコツ2:解けない問題は捨てる
TOEICの本番では、設問を先読みする時間を捻出するために、ときには問題を捨てる覚悟も必要です。
というのも、Part3や4では、迷っているとすぐに次の問題が始まってしまうからです。
こうなると先読みが全くできないまま、次の問題に突入してしまい、悪循環に突入してしまいます・・・。
そうならないためにも、わからない問題は潔く捨てて、次の問題にいく習慣をつけましょう。
明らかに違う選択肢を除いた中からエイヤーで決めます。
迷ったら、上の方の選択肢を選ぶなど、自分のルールを決めておいてもいいでしょう。
Part 4|先読みでストーリーを予想しよう
Part 4を解くコツは、Part 3とほとんど同じです。
Part 3と同様に設問の先読みが重要。
設問を先読みして、事前にストーリーの流れを予想した上で、ナレーションをリスニングすることが大事です。
なお、Part 4は一人のナレーターが語るので、Part 3のように性別であたりをつけるというテクニックは使えません。
その分、会話のように話者が切り替わることがなく、話の流れが1方向です。
そのため、個人的には、Part 3よりもPart 4の方が易しく感じます。
その他リスニング問題のテクニック
リスニング問題のPart別のコツは上記で述べたとおり。
ここでは、おまけとして、それ以外のリスニング問題のテクニック(?)を挙げておきます。
聞きながら問題を解くのはやめたほうがいい
Part3や4で音声を聴きながら問題を解いている人がいますが、個人的にはこれはやめたほうがいいと思います。
基本的に、人間の脳は複数の処理を同時にできるようにはなっていません。
リスニングしながら選択肢を見たりしていると、大事な点を聞き逃すことにつながります。
リスニング中は目を閉じて音声のみに集中するのがよいでしょう。
詳しくは、「TOEICのリスニングは目を閉じて聴こう【マルチタスク厳禁!】」という記事に書いているので参考にしてみてください。
TOEICのリスニングは目を閉じて聴こう【マルチタスク厳禁!】Part3, 4のマークは後回し
細かいですが、TOEICではマークのタイミングにもこだわりたいところ。
リスニング問題の中でも、時間がタイトなPart3, 4については、
マークの本塗りはせず、下書き(例えば、線を引くなどして印を付ける)に留める
がおすすめ。
イメージとしては以下のようなかんじですね。
※TOEIC Part3, 4を解いた直後のマークの状態。リスニングが終わってからしっかりマークする
こうすることで、マークを塗りつぶすのにかかる時間(数秒程度)を先読みのために時間に回すことができます。
マークシートを塗るタイミングは、「TOEIC|マークシート記入のベストタイミングはこれだ!」という記事で詳細に検討しているので参考にしてみてください。
TOEIC|マークシート記入のベストタイミングはこれだ!メモの代わりに何ができるか?
ご存知の方も多いと思いますが、TOEICでは問題用紙への書き込み(メモ含む)が一切禁じられています。
でも、思わずメモを取ったり、問題用紙に印をつけたい場面って結構ありますよね?
これについてはなかなか根本的な解決策がなく、基本的にはメモを取らなくても良いように訓練するしかありません。
例えば、Part3, 4では先読みをしっかりやることで、ポイントを絞って記憶する(結果、メモ無しでも必要な情報が思い出せる)などです。
後は、唯一記入が許されているマークシートを利用するとかですね。
僕の場合、自信がない問題のマークを仮塗りにすることで、後で見直しをするときの目印にしてます。
詳しくは、「TOEICはメモ禁止!リスニング問題でかわりにできることは?」を参考にしてみてください。
TOEICはメモ禁止!リスニング問題でかわりにできることは?体調管理は万全に
もはやテクニックというよりも常識の話ですが、試験本番に向けた体調管理は大事です。
「何当たり前のことを言ってんだ」と思うかも知れませんが、体調管理は意外とおろそかになりがちです。
TOEICを受験するのは社会人の方も多いかと思いますが、どうしても時間を確保するために仕事の合間を縫ってTOEICの勉強をすることになります。
しかし、いくらがんばって勉強しても、当日に体調が悪くて実力が出せなくては本末転倒。
試験本番にベストコンディションで臨めるよう、適度な休息を取ることも戦略の一つです。
試験の1週間前くらいからは、無理をせず、体調を崩さないように心がけます。
試験の前日は消化の良いものを食べて、早めに就寝しましょう。
まとめ
というわけで、TOEICのリスニング問題を解くコツについて書いてきました。
Part別のコツを再掲します。
- 写真に無いものは正解にはならない
- 写真で目立つものに気を取られない
- beenとbeingの違いを意識
- Part 1特有の単語を知っておく
- 消去法で解く
- 問題の文頭を意識して聴く
- Part 2のノリ(質問に真正面から応えない)に慣れる
- 似た発音の単語が含まれる選択肢は大体誤り
- 設問の先読みでストーリーをイメージする
- 話者の性別を意識する(Part3のみ)
- 解けない問題は捨てる
ご参考になれば幸いです!
根本的なリスニング力を上げたいなら
この記事では、リスニングをうまく解くためのコツを説明してきましたが、やはりTOEICのスコアアップには根本的なリスニング力を強化することが欠かせません。
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※左:ディクテーションの画面。耳で音声を聴いて単語を入力する
※右:シャドーイングの画面。声が録音できるので、元の音源と自分の発音とを比較することが可能
僕も実際に使ってみましたが、特にTOEICのスコアが600〜800くらいで伸び悩んでいる方には、効果が高いと思います。
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スタサプTOEICについては、こちらの記事で詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください!
スタディサプリTOEICを徹底レビュー!【口コミと評判はいかに?】